リース業界で再編の動きが激しくなっているが、金融業界でかねてから「大トリ」(大手リース首脳)と目されていた、みずほフィナンシャルグループが、ついにリース事業の整理に動きそうだ。 みずほはグループ内に、芙蓉総合リース、興銀リース、東京リース、センチュリー・リーシング・システムと、四社ものリース会社を抱える。旧都銀三行が統合したみずほ誕生の経緯を引きずっているのだが、グループ内にも「四社もあるのは非効率」(みずほ幹部)と、再編論が何度も浮かんでいた。 リース会計基準の見直しで、リース品の資産計上を義務づける方向となり、市場の縮小は確実。それを受けて、三菱UFJフィナンシャル・グループはダイヤモンドリースとUFJセントラルリースの合併を決め、三井住友銀行傘下の三井住友銀リースと住友商事系列の住商リースも合併に動いた。住友信託銀行も住信リースを完全子会社化する。 当初は静観を決め込んでいたみずほだが、「銀行主導のリース再編の波に乗り遅れた」(金融庁幹部)のは明らかで、ようやく重い腰を上げたというわけだ。 みずほ内部では「今春退任したみずほ銀行の町田充・元副頭取が芙蓉総合リースのトップに送り込まれ、リース再編を仕切るらしい」との観測が飛び交っている。みずほのリース再編は、オリックスなど他の有力リース会社や信販なども巻き込み、ノンバンクの大再編に発展する可能性も秘めている。

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