英国スパイ・アクション映画『007スペクター』が12月4日から全国で一斉に上映されている。英国秘密情報部MI6のエージェントとしてジェームズ・ボンドが登場し、国際犯罪組織スペクター(SPECTRE)を相手に縦横無尽の活躍を展開する。主役のダニエル・クレイグにとって、シリーズ4作目となる。すっかりジェームズ・ボンド役が板についてきたが、今回の作品を最後に、ボンド役を引退するという。
 007映画シリーズの第1作は、1962年公開の『ドクター・ノオ』(日本では翌63年に『007は殺しの番号』として公開)で、映画シリーズでスペクターが初めて登場した作品でもある。スペクターは英語で「幽霊」、「お化け」、「恐ろしいもの」を意味するが、映画ではSPE(特殊執行機関=Special Executive)、C(敵スパイへの防諜工作=Counter-Intelligence)、T(テロ=Terrorism)、R(復讐=Revenge)、E(強奪=Extortion)の頭文字を合成した架空の国際犯罪組織として描かれている。防諜工作、テロ、復讐、強奪を手掛ける専門の特殊執行機関という意味だ。『ドクター・ノオ』以来、007シリーズは今回の『スペクター』で24作目となり、シリーズ映画として時代を超えて世界中のファンを魅了し続けてきた。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。