インドのスマートフォン市場が急拡大している。デジタル機器に強い調査会社IDCによると、2015年7~9月期のスマホ出荷台数は前年同期比21.4%増の2830万台と、年間1億台を超えるハイペースに到達。3年前に比べて実に約7倍の規模に成長した。スマホ出荷はフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)を含めた携帯電話端末全体の約40%に達しており、インドもついにスマホ大国の仲間入りを果たしたと言えそうだ。こうしたスマホ需要を後押ししているのが、低価格を武器にいちはやくネット通販の活用に成功した「小米科技(シャオミ)」や「連想集団(レノボ)」などの中国メーカーだ。各社は昨年以降、相次ぎスマホのインド国内生産や新機種投入を進めており、驚異的な勢いでシェアを拡大している。

 

相次ぎ現地生産に乗り出す

 昨年12月、中国のスマホメーカー「歩歩高(ビーボ)」が北部ウッタルプラデシュ州グレーター・ノイダで進めていたスマホ工場が生産を開始。生産能力は月産100万台で、従業員数は2200人。同社は10月、インドのプロクリケット・リーグであるIPL(インディアン・プレミア・リーグ)との間で2年間のタイトル・スポンサー契約を結んだ。スポンサー料は10億ルピー(約18億円)前後と見られる。 

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