サウジの圧力に屈した「潘基文」国連事務総長
2016年7月11日
国連は加盟国によって成り立つ機関である。その予算はほぼすべて加盟国からの拠出金によって成り立っている。国連予算は加盟国のGDPの大きさに比例して義務的に拠出することになっているが、難民問題や環境問題などについて新たなプロジェクトを立ち上げる時は、加盟国からの自発的拠出金に頼らなくてはならない。財政的な面から見る限り、国連は加盟国に対して強い立場をとることはできない。
他方、国連憲章第100条第1項では国連事務総長とその職員(事務局)の独立性、国際性、中立性が定められている。
1.事務総長及び職員は、その任務の遂行に当って、いかなる政府からも又はこの機構外のいかなる他の当局からも指示を求め、又は受けてはならない。事務総長及び職員は、この機構に対してのみ責任を負う国際的職員としての地位を損ずる虞のあるいかなる行動も慎まなければならない。
また第2項では加盟国は国連事務局に対して圧力をかけてはならないことが定められている。
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