北朝鮮は7月9日午前11時半頃、咸鏡南道新浦南東沖の日本海で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ミサイルの発射実験を行った。水中から水上への発射には成功したが、高度10キロほどの地点で空中爆発した。北朝鮮は4月23日に新浦北東沖でSLBMを発射し、この時は約30キロ飛行した。今回の飛行距離は数キロで、前回の飛行距離より後退しており、韓国軍では実験は失敗だったとみている。
 北朝鮮は6月22日には中距離弾道ミサイル「ムスダン」(2500~4000キロ)の発射実験を行った。これは高度1413.6キロまで上がり、約400キロ前方の目的水域に着弾した。北朝鮮は「戦略兵器の今回の試射は、周辺国家の安全にいささかの影響も与えず、成功裏に行われた」と評価した。ムスダンは飛距離が長く、周辺国の安保に影響を与えないためにわざと高く撃ちあがるロフテッド軌道で発射実験を行ったとみられた。また大気圏外から再突入する実験も行った可能性がある。党機関紙「労働新聞」は6月23日に、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長の指導のもとで「地対地中長距離戦略弾道ロケット『火星10』の試射」を行い成功したと報じ、ムスダンの北朝鮮での呼称が「火星10」と判明した。

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