前号で、フランスのサルコジ大統領と結婚した元スーパーモデルのカーラ・ブルーニさんを取り上げた。そのカーラ夫人が、三月二十六、二十七の両日、大統領とともに英国を国賓として訪問し、ファーストレディーとしての力量を早速試された。 訪問前からカーラ夫人がらみの報道は過熱気味だったが、訪英当日、英国のタブロイド紙はカーラさんのモデル時代のヌード写真を一斉に掲載した。 ヒースロー空港でチャールズ皇太子とカミラ夫人に迎えられた大統領夫妻は、ロンドンから約三十キロのウィンザーの町に向かい、エリザベス女王とエジンバラ公の出迎えを受けた。手を差し伸べる女王に、カーラ夫人は腰をかがめ、右ヒザを地面につけるようにしてあいさつした。最上級の敬意の表明だった。 羽飾りのある大きなツバの帽子と、明るいベージュ色の服の女王に対して、カーラ夫人はディオールのグレーのコートに同色の服とベレー帽と、控えめの装いで、女王より突出しないよう心がけたことが窺われた。 歓迎式典が終わると、一行は迎賓館に充てられたウィンザー城まで六頭立ての無蓋馬車を連ねてパレードをした。先頭はエリザベス女王とサルコジ大統領、二番目の馬車にエジンバラ公とカーラ夫人。沿道から人々が手を振った。

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