夕食会の出席者は珍しいコラボを楽しんだ(京都府提供)

 

 自治体外交が活発化している。これまで外交といえば国同士のやり取りだったが、自治体が国を通さずに直接、相手国の自治体や地域社会、人びとにアプローチするケースが増えている。国を介在させず、直に働きかけることで、狙いや意図するところを仔細に相手に伝え、成果に結び付けられるからだ。1つの例をご紹介しよう。

 パリの三ツ星レストラン「ル・サンク」はホテル「ショルジュサンク」の中にあるメインダイニングである。11月25日、宇治茶とフランス料理のコラボレーションの夕食会が日仏関係者約40人を招いて開かれた。

 主催したのは京都府。宇治茶を世界に発信する取り組みの1つとして開いた。「ル・サンク」を会場としたのには理由がある。総料理長クリスチャン・ル・スケール氏が宇治茶のファンでもあるからだ。

 同氏はいま旬の料理人。パリの由緒あるレストラン「ルドワイエン」で12年間、ミシュランガイドで三ツ星を保持。2014年、「ル・サンク」に移ると、約束通りそれまでの一ツ星を三ツ星にして大きな話題を呼んだ。

 

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