ドイツの首都ベルリンで、クリスマス市に突入したトラック(事件の翌日12月20日に撮影)(C)AFP=時事

 ドイツのベルリンで12月19日の夜8時過ぎ(現地時間)に起きた、中心部の広場で開かれていたクリスマス・マーケットにトラックが突入して12人を殺害したテロ事件で、トラックに残されていた滞在許可証に基づき、チュニジア人の難民申請者が容疑者として手配され、欧州のシェンゲン協定エリア全域で追跡が進んでいる。(ロイターによる捜査状況のアップデート)。

容疑者は難民申請者で滞在許可証を所持

 現状では容疑者のファーストネームと苗字(あるいは父の名)のイニシャルの「アニース・A」が報道で明かされている(徐々に報道ではAnis Amriと特定されるようになっている)。容疑者は1992年にチュニジア南部のタタウィーンで生まれた。シリアなどからの難民の西欧への流入が最高潮に達し、特にドイツを目指す流れが大規模に生じかけていた2015年7月にドイツ西部に到達し、難民申請を行ったが認定されなかった。しかし滞在許可(Duldung)を得て滞在していた人物による犯行ということになれば、ドイツのメルケル首相が推進してきた難民積極受け入れ政策に、ついに致命的な打撃を与えることになるのかもしれない。

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