国際テロ組織アル・カエダが近く、トルコで大規模なテロ攻撃を仕掛けることが懸念されている。パリの国際治安筋によれば、トルコ当局が数カ月前から国内で実施してきたテロ容疑者摘発作戦の結果、アル・カエダと密接な関係があるとみられる数人の男の供述や押収文書から、アル・カエダが五月から七月の間にトルコ国内のユダヤ教礼拝所や西側外交施設を狙っていることが判明したという。 四月末のトルコ治安部隊による摘発では四十五人のテロ容疑者を逮捕。イスタンブール壊滅を目指すグループの大規模テロ計画が露見した。 一方、ドイツ誌「ヴェルト」によれば、ドイツ治安当局が欧州に潜むアル・カエダ要員によるトルコ攻撃が迫っていることを示す多くの証拠をつかんでおり、各国に通告済みだという。 またベルギーの首都ブリュッセルの北大西洋条約機構筋は、米軍が五千人の兵員を配置するトルコ南東部のインジルリク空軍基地をアル・カエダが攻撃する可能性があるとみている。イスタンブールでは二〇〇三年十一月、ユダヤ教礼拝所と英国系銀行・英総領事館がテロ攻撃の標的となり、六十人以上が死亡、約六百人が負傷している。

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