共和党全国委員会時代からのコンビであるプリーバス首席補佐官(右)とスパイサー報道官も更迭か(C)AFP=時事

 

 トランプ政権が1月20日に始動してから1カ月が経過した。連邦議会議事堂での「米国第一主義(America First)」を前面に押し出した就任演説がかなり以前に行われたような印象を受けるほど、この間には様々な出来事が起った。

 

大幅に遅れる「閣僚」の指名承認

 人事面では、歴代政権と比較して閣僚やホワイトハウス高官をはじめとする人事が大幅に遅れている点を指摘する必要がある。すでに1カ月経過したにもかかわらず、15の閣僚ポストのうち、2月22日時点で米議会上院により指名が正式承認されたのは9名であり、内務長官、農務長官、商務長官、労働長官、住宅都市開発長官、エネルギー長官の6ポストが依然未承認のままである。政権始動から1カ月で3分の1強がいまだに未承認という状況は極めて異例である。

 スティーブ・ムニューチン財務長官は、日米首脳会談が行われた2月10日には未だ承認されていなかったため、安倍晋三総理の訪米に同行した麻生太郎副総理兼財務相との日米財務相会談は実現しなかった(2月13日に正式承認)。

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