ニューヨーカーに人気のニュース番組『ザ・レイチェル・マドウ・ショー』がトランプ政権に関するスクープを飛ばした(TV画面より)

 

 東部時間夜9時から始まる『ザ・レイチェル・マドウ・ショー』(ケーブルテレビMSNBC、月から金)は毎晩見逃せないニュース番組だと多くのニューヨーカーが声を揃える。クールで熱い女性人気アンカーがどんな大ネタをぶちかますか、プライムタイムの注目の的なのだ。3月14日にはドナルド・トランプが未だに公開しようとしない納税申告書のなかの2005年度分を公表するという大スクープを報道した。

 全米各都市や地域で開かれるタウンミーティングの様子をつぶさに報道してきたのもマドウ・ショーである。有権者がいかに医療保険制度改革法(オバマケア)で救われたか、この法案に反対しようとする共和党地元議員にときには涙ながらに訴える姿は真に迫るものがあった。

「あなたは議員として誰のために働いているのですか? 有権者のためではないのでしょうか」

 こういって迫る声が共和党議員を代替法案の反対票にまわらせた。そのためにトランプ政権は新制度に置き換えるために必要な過半数の賛成票をまとめきれず、ついには法案を取り下げるという屈辱的な失点を喫したのである。

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