7月4日、ICBM「火星14」の試験発射成功を喜ぶ金正恩党委員長 (C)朝鮮通信=時事

 

 北朝鮮は7月4日午前9時40分(日本時間)ごろ、北朝鮮北部の平安北道亀城市方峴付近から東方の日本海方向へ弾道ミサイル1発を発射した。韓国軍合同参謀本部は、ミサイルは約930キロ飛行したとし、日本政府もミサイルは約40分飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられるとした。

 米太平洋軍司令部は同日声明を出し、「北朝鮮のミサイルは日本海に落下し、全37分間追跡した」「北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、今回のミサイルは米国本土を威嚇するものではないと判断した」と発表した。その上でこのミサイルは中距離弾道ミサイルで、大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではないとの見解を明らかにした。

 しかし、ミサイルが930キロを飛行するのに約40分も掛かることも奇妙だった。韓国の『YTNテレビ』は最初、このミサイルが少なくとも1300キロ以上高度を上げており、高度を上げて飛距離を短くする「ロフテッド軌道」だったと報じた。

 まもなく韓国政府当局者は、今回のミサイルの高度が、北朝鮮が5月14日に発射した「火星12」の最高高度2111.5キロより高く、飛行高度は2300キロ以上だと述べた。日本の防衛省は、ミサイルは高度2500キロを超えたと発表した。『共同通信』によると、日本政府関係者が「レーダーの外に飛び出し、捉えられなかった」と語るほど高度が上がった。

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