華人実業家を「一帯一路」に役立てたい習近平国家主席(右)と兪正声全国政治協商会議主席 (C)AFP=時事

 

 9月15日から18日の間、ミャンマー旧首都ヤンゴンのMCCC(緬甸中華総商会)会議センターで世界各国・地域の華人系企業家に中国の企業家も加えた2300人余が参加し、「世界華商大会(英語名はWORLD CHINESE ENTREPRENEURS CONVENTION)」が開催された。回を重ねること14回。規模の面では最多時の第6回南京大会の半分以下に止まってはいるものの、1991年の第1回シンガポール大会から注視し続けてきた経験から見て、ヤンゴンという開催地それ自体に、大会の歴史を画す意味があるように思える。

リー・クワンユーの呼び掛けで

 この大会はシンガポールの華人企業家が発案し、当時のリー・クワンユー(李光耀)上級相が呼び掛け役を務める形で、「世界の華商をネットワークし、経済繁栄を促そう」をスローガンに、1991年8月、シンガポールで第1回大会が開催された。当時のASEAN(東南アジア諸国連合)は、1990年前半に世界経済を牽引した「成長のアジア」の時代のトバ口に立っていた。これに対し中国は、対外開放政策を直撃した危機である天安門事件の2年後であり、鄧小平が経済開放を積極的に推進することを内外に明らかにした「南巡講話」の半年ほど前のことだった。

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