英国秘密工作員「ジェームズ・ボンド」命名の由来

執筆者:竹田いさみ2017年11月15日
歴代のジェームズ・ボンドが勢ぞろい。左からロジャー・ムーア氏、ティモシー・ダルトン氏、ダニエル・クレイグ氏、ショーン・コネリー氏、ジョージ・レーゼンビー氏、ピアース・ブロスナン氏。ただし、ベルリンの「マダムタッソーろう人形館」にある等身大フィギュア(C)AFP=時事

 

 イギリスの秘密工作員「ジェームズ・ボンド」が活躍するスパイ映画は、世界中のファンを魅了してやまない。ジェームズ・ボンドに与えられたID番号が007であることは、あまりにも有名だ。第1作目の『007ドクター・ノオ』が1962年に公開(邦題は『007は殺しの番号』、日本公開は1963年)されて以来、この55年間で007シリーズ映画として24作が公開された。次回作は『ボンド25』のタイトルで、2年後の2019年11月8日にアメリカでの公開が決まっている。

 初期の007シリーズ映画は、原作者のイアン・フレミングが執筆した小説を映画化したものだが、なかには小説からヒントを得て脚本が執筆されるなど、小説がそのまま映画化された訳ではない作品もある。主人公のジェームズ・ボンドや登場人物のキャラクター、さらにはスパイが戦う対決の構図、舞台も、映画製作時点での現実の世界情勢を反映して刻々と変化していった。その中で秘密工作員の名前であるジェームズ・ボンドは変化することなく、使用されている。

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