トランプ「アジア歴訪」総決算(上)日米「協調」と米韓の「温度差」
2017年11月20日
11月5日から14日にかけたドナルド・トランプ米大統領のアジア5カ国歴訪が終わった。出発前、記者団に対して「長旅が始まる。楽しみだ。貿易や北朝鮮について話す。大成功をおさめるだろう」と抱負を語っていたが、果たしてどうであったか。全日程を見渡した総括をしたい。
最初の訪問国日本では、安倍晋三首相とのゴルフと首脳会談、天皇皇后両陛下との会見、北朝鮮による拉致被害者の家族と面会した。
『ニュヨーク・タイムズ』(11月5日)は、トランプ大統領が横田基地で米兵や自衛隊員に向けて演説し、「独裁者、独裁政権や独裁国家はいらない」、「君たちは専制者や独裁者への最強の脅威だ」と語ったことを報じた。
7日に訪れた韓国では、文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領と会談し、国会で演説した。8日からは中国に移り、習近平中国国家主席と会談。10日からはヴェトナムを訪問して、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した。さらに12日にはフィリピンを訪れ、ロドリゴ・ドゥテルテ比大統領と首脳会談。その後、ASEAN(東南アジア諸国連合)関連の首脳会議に出席の予定だったが開会の時間が遅れたため、レックス・ティラーソン米国務長官を残して14日、自らは帰国の途についた。
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