習近平総書記の特使として北朝鮮を訪問した宋濤・共産党中央対外連絡部長(左から6人目)。その右隣は崔龍海朝鮮労働党副委員長 [朝鮮中央通信が配信](C)AFP=時事

 

 中国と北朝鮮は11月15日、中国共産党の習近平総書記(国家主席)の特使として党中央対外連絡部の宋濤部長が北朝鮮を訪問することを同時に明らかにした。中国側の発表では訪朝を17日からとしたが、北朝鮮側は「近く」として時期を明示しなかった。

中朝両国の「祝電外交」

 中朝関係は、中国が国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議に賛成したことなどで冷え切っていた。だが、朝鮮労働党中央委は10月17日付(18日報道)で、18日開幕の中国共産党第19回党大会を「熱烈に祝賀する」と祝電を送った。祝電は「中国人民はこの間、中国共産党の正確な領導のもと、中国の特色のある社会主義建設偉業で巨大な前進を実現し、われわれはこれを大変喜ばしく考える」とした。しかし、祝電の中に「伝統的な朝中友好」の文言はなく、分量も昨年に比べると半分程度だった。

 さらに金正恩(キム・ジョンウン)党委員長は10月25日付で、中国共産党第19回党大会の成功と習近平主席の総書記再選に祝電を送った。祝電は「両党・両国関係が、人民の利益にかなう方向に発展していくと確信している」とした。

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