「南北対話」は「オリーブの枝」か(3)「平昌五輪」北朝鮮参加の「期待」と「思惑」
2018年1月12日
南北は、北朝鮮が平昌五輪に大型代表団を派遣することを決めたことを受け、先発隊の派遣も含めた実務協議を今後行うことにした。
北朝鮮は8つのカテゴリーの団体を派遣するとしているが、このうちの「高位級代表団」が誰になるのかは、今後の南北関係を占う上でも重要な問題だ。
「高位級代表団」は誰に
韓国の仁川で開かれた2014年のアジア競技大会では、閉会式出席のために崔龍海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党書記(当時)、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長(同)、金養建(キム・ヤンゴン)党統一戦線部長(同、死亡)の「金正恩氏側近3人組」が訪韓し話題になった。3人が当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談するかどうかが注目されたが、結局は実現しなかった。
韓国では、党組織指導部長に就任して権限を拡大しつつある崔龍海党副委員長の訪韓を期待する声がある。崔党副委員長が訪韓すれば、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談が実現する可能性が大きいと見られている。崔龍海氏は2016年8月のリオデジャネイロ五輪に、国家体育指導委員会委員長の職責で訪問したことがある。崔龍海氏は長く青年組織の責任者を務め、スポーツ界とは関係が深い。だが、昨年秋に、国家体育指導委員長の職を崔輝(チェ・フィ)党副委員長に譲っており、現在は直接のスポーツ担当ではない。
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