子供たちの教育に情熱を注いでいる(筆者撮影、以下同)

 

 タイガー・ウッズが米ロサンゼルス郊外の名門「リビエラCC」で開催された「ジェネシス・オープン」(2月15~18日)で復帰2戦目に挑もうとしていた数日前。米ゴルフ界では、こんなニュースが秘かに話題になっていた。

「ジャック・ニクラスが日々のビジネス業務からステップダウンする」

 帝王ニクラスのトレードマークであるゴールデンベアのロゴマークを掲げ、ゴルフ場の建設、設計、ゴルフコミュニティ開発といった業務を全米のみならず世界各国へ広げている「ニクラス・カンパニー」。だが、創設者であるニクラスは、すでに78歳になり、多忙をきわめる業務から退く決意をしたという。

 そう聞いて、誰もがすぐさま思いを巡らせたのは、ニクラスの健康状態だ。もちろん、ニクラスは世間のそんなリアクションを予想していたのだろう。「私は健康そのものだよ」と念を押した上で、第一線を退く理由をこう語った。

「仕事を減らして、別のことに、もっとフォーカスしたい」

 ニクラスが「もっとフォーカスしたい」と願っているのは何か。

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