ミスリードではないのか(右は『朝日新聞』3月29日朝刊、左が『日経新聞』3月28日夕刊)

 

『Financial Times』(FT)在ロンドンのエネルギー担当記者であるAnjli Ravalが昨日(3月28日)の夜、「数人のサウジ・ウォッチャーがニューヨーク・プラザホテルでの深夜の記者会見に呼び出された。今回のサウジアラビアとソフトバンクの『相思相愛の響宴(love fest)』は、メガ太陽光発電プロジェクトだった」とツイートしていた。誰だったか記憶していないが、「サウジの要人たちは場所が変わっても、自分たちの生活スタイルを維持している」とつぶやいている人もいた。彼らにとって「涼しい真夜中」はワーキングアワーなのだ。

 日系メディアで「呼び出されたサウジ・ウォッチャー」は皆無だったのだろう。『日本経済新聞』も『朝日新聞』も『NHK』も、海外メディア報道を読んで報じているだけのようだ。しかも、無意識なのだろうが、読者をミスリードする文面となっている。

 内容について日経は「着手すると発表した」となっており、朝日は「明らかにした」、NHKは「合意しました」と報じている。あたかも「実行」されることが確実だ、という書き方だ。

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