アブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と会談する筆者(JICA提供、以下同)

 

 2016年2月、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領が来日された。お会いすると、日本式の小学校を導入したいと言われた。「えっ? 日本の小学校では子供たちが掃除をするのですよ」と私が言うと、「それがいいんだ」と言われる。それも一挙に200校もの小学校を建てたいということだった。何か勘違いからくる過剰な期待でなければいいのだが、と思っていた。

「校長も日本人を」

 それから2年たった今年2月20日と21日、私はエジプトを訪問した。例の件が、日本式教育の普及を支援する新規円借款「エジプト・日本学校支援プログラム(エジプト・日本教育パートナーシップ)」としてまとまり、その貸付契約に調印することが、目的の1つだった。

 カイロではすでに実験校がいくつも始まっていて、その1つを見学した。掃除、日直、学級会などを日本から取り入れている。

日本式小学校で学級会での議論を視察する筆者

 たとえば学級会では、今月のお誕生会というテーマで議論が行われていた。ちゃんと司会者がいて、「何をしたらいいでしょうか」というと、次々に手があがって、「お菓子を用意する」「花をかざる」というような意見が出される。それに対して、「その費用はどうするの」という疑問を出す子供がいる。「うちにあるものを持ち寄って、なんとかできる」という意見が出る。準備してあったとしても、なかなか活発だった。

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