「エクソンモービル」による排出ガス制限の取り組みを伝える『フィナンシャル・タイムズ』の記事(FTホームページより)

 

 シェール革命の父であるジョージ・ミッチェルは2012年8月25日、『日本経済新聞』のインタビューを受け、シェールガス開発(筆者注:当時はまだシェールオイル開発は本格化していなかった)が地下水の汚染など環境汚染をもたらすかもしれない問題について次のように応えている。

「一部の荒くれ者のために、この国の十分な天然ガスを手に入れる機会をフイにすべきではない。問題を起こす業者には厳罰で対処すべきだ。政府と業界でルール作りを急ぐべきだ」

 日経が「荒くれ者」と訳しているのは「Wildcatter」のことだろう。1000本掘って当たるのはせいぜい3本ということから「千三つ」と揶揄される投機性の高い探鉱試掘を行う人々のことだ。

 自らも「Wildcatter」から事業を立ち上げたジョージは、「Wildcatter」たちの「お行儀の悪さ」を十分に認識していた。だからきちんと法的な規制をしないと、シェール開発が環境汚染をもたらすかもしれない、と危惧していたのだ。

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