ジーナ・ハスペルCIA長官

執筆者:足立正彦2018年5月31日

36.ジーナ・ハスペル米中央情報局長官(61)

 5月21日、第7代CIA長官に正式に就任した。ヴァージニア州ラングレーにあるCIA本部での就任宣誓式にはドナルド・トランプ大統領、マイク・ペンス副大統領、前CIA長官のマイク・ポンペオ国務長官も出席し、ハスペル氏自身は就任に際した抱負として、CIA職員の外国語能力のさらなる改善、海外におけるCIA職員の配置強化を挙げた。

 トランプ大統領は3月13日、レックス・ティラーソン国務長官の更迭を発表するとともに、後任にCIA長官であったポンペオ氏を指名した。同時に、ポンペオ氏の後任にCIA副長官だったハスペル氏が指名された(ポンペオ氏の次期国務長官指名に伴い、ハスペル氏はCIA長官代行に就任)。

 5月17日に行われた米議会上院本会議での次期CIA長官指名承認採決では賛成54票、反対45票の賛成多数で、CIA史上初の女性長官就任が承認されたが、党派対立が鮮明になった指名承認票決であった。与党・共和党からはランド・ポール上院議員(ケンタッキー州選出)、ジェフ・フレーク上院議員(アリゾナ州選出)の2名が反対票を投じたが、民主党から6名が支持に回ったため、賛成多数で承認された。とりわけ、2016年大統領選挙でトランプ氏が勝利した州から選出され、11月に実施される中間選挙で改選期を迎えることになっている民主党上院議員ジョー・ドネリー(インディアナ州選出)、ハイディ・ハイトキャンプ(ノースダコタ州選出)、ジョー・マンチン(ウェストヴァージニア州選出)、ビル・ネルソン(フロリダ州選出)の4氏が賛成票を投じたことは注目される。

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