※本対談は「ニコ生『国際政治ch』」にて2月23日に行われた対談をもとに再構成したものです(2018年2月23日『池内恵の中東通信』本日夜8時からニコ生「国際政治ch」で新潮新書『イスラム教の論理』の飯山陽さんと対談)。日付や事象は放送当時のものです。

 

 

『イスラム教の論理』(新潮新書)の著者の飯山陽さんとのテレビ対談の文字起こし、ひとまずこの(下)で締めくくりますが、近い将来にも、飯山さんのご帰国の際に対談の予定があるので、続きをまたお読みいただけるでしょう。

 今回はシリア情勢、この対談当時に最高潮に達していた、ダマスカス近郊東ゴータ地区の包囲攻撃に話題が及びます。飯山さんはイスラム過激派を含むシリア反体制派に極めて辛口。池内は中立的に構図を描写、というところでしょうか。その後東ゴータ地区の反体制派は陥落し、この対談で議論したように、反体制派の中核はシリア北西部のイドリブの戦線に移動を許可されて、いわば戦線を「まとめる」動きがさらに進んでいます。トルコのシリア北西部アフリン地方への侵攻もこのあと進み、シリアとイラクのクルド人勢力の伸張を阻止するためにトルコは次にどこへ矛先を向けるのか、そこでシリアのクルド人勢力を支援する米国との関係がどうなるか、緊迫の度は増しています。

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