異例の夏休み返上には様々な思惑が(中央はミッチ・マコネル共和党上院院内総務)(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 上院共和党指導部を率いるミッチ・マコネル上院院内総務(ケンタッキー州選出)は、米議会上院の審議に関する重要な決定を6月5日に明らかにした。それは、各種歳出法案をはじめとする法案の可決やドナルド・トランプ大統領の指名人事に関するさらなる進展を図るために、引き続き8月も審議を行うことを決定したのである。これによって今年は、上院議員は8月の第1週だけは選出州での作業を行うために選出州に戻ることになるが、8月のほとんどをワシントンに留まることとなる(マコネル氏の声明「McConnell Statement on Cancelling the August Recess」6月5日付)

 8月の夏季休会のほとんどを中止することは、過去を振り返っても極めて稀なケースである。記憶に新しいところでは、上院共和党指導部が医療保険改革関連法(通称「オバマケア」)廃止法案の可決を再度試みるため、第115議会第1会期であった2017年の8月第1週に夏季休会入りを1週間先延ばししたことがあった。だが、オバマケア廃止法案は可決することはできなかった。

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