パット・シポローネ大統領法律顧問

執筆者:足立正彦2018年10月26日

39. パット・シポローネ大統領法律顧問

 トランプ政権発足と同時に大統領法律顧問に就任していたドン・マクガーン氏が10月17日付で正式に退任したが、その前日の16日、ドナルド・トランプ大統領が後任の大統領法律顧問として指名した。

 大統領法律顧問は米議会上院の承認を必要としないため、大統領の指名により、米連邦捜査局(FBI)によるバックグラウンド・チェックを終えて就任することになる。

 マクガーン氏は、ロバート・モラー特別検察官が主導する「ロシアゲート疑惑」の捜査で30時間以上に及ぶ事情聴取に応じていたが、同捜査への対応を巡ってトランプ大統領と頻繁に衝突していた。

 そうしたこともあり、マクガーン氏は、自身が中心的役割を果たしたブレット・カバノー氏の連邦最高裁判事指名承認問題が一段落した時点で辞任する意向を8月末段階で明らかにしていた。10月6日に上院本会議でカバノー氏の指名が賛成50票、反対48票、欠席1票、棄権1票の僅差の賛成多数で承認されたのを受け、マクガーン氏は10月17日付で正式に退任した。

 今回、大統領法律顧問に指名される以前は、ワシントンの大手「ステイン・ミッチェル・シポローネ・ビアト・アンド・ミスナー法律事務所」で、企業間の訴訟や仲裁といった商事訴訟を担当していた。ワシントンでは著名な共和党系の弁護士である(同法律事務所の略歴情報参照)。

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