白戸圭一さん(左)と篠田英朗さん(右)の熱い対談、まだまだ続きます

 

白戸圭一:篠田さんが、アフリカに対する投資や援助の関わり方について「選択と集中」の事例として、シエラレオネの学生の話をしてくださいました。

 確かに、日本の対アフリカ外交というと、TICAD(アフリカ開発会議)にばかり焦点が当たりますが、それとは別に、特に安倍政権になってからむしろ積極的に進めているアフリカ外交の好例は、「ABEイニシアティブ」に代表される、留学生招致です。これは大体3年間で1000人ほど、日本側が金を出して、日本の大学に学生を招く。日本企業でも研修する。私も三井物産戦略研究所にいたころ、研修の講師として来日した人々の相手をしたことがあります。この枠組みで来日しているアフリカの留学生は、京都にもたくさんいます。

留学生招致は有効なツールだが

白戸:これは見事だと思うんですよ。安倍政権のイデオロギー的性格がどうかということに関係なく、純粋にプラクティカルな外交成果の1つだと思います。日本の援助原資が限られている中で、親日家、プロジャパンな人を増やしていく有効な援助ツールだと思う。

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