改革開放40周年を記念し、若者が集まる街角に設置された臨時シアター。40年の歴史を振り返るものだ。若者がずらりと並んでいた=北京中心部(筆者撮影)

 

方針3:一層の「改革開放」路線を強調

 筆者の今後の活動に差し障りが出かねないことを危惧し、具体名はご容赦いただくが、10月21日、深圳市の某シンクタンクでベイエリア開発に関するシンポジウムが開かれた。このシンポは、習近平中国国家主席が1978年からの改革開放40周年を記念して広東省を視察するのに合わせて開催された。筆者は招聘で参加し、意見を述べた。

 ベイエリア開発とは、広東省と香港、マカオで一帯経済圏をつくる構想で、習近平政権の国家プロジェクトである。科学技術や「イノベーション」(創新)の一大回廊を建設し、東京、サンフランシスコ、ニューヨークの世界3大ベイエリアに並び追い越すことが計画されている。

 ハイレベルの官僚、学者ら数百人が参加したシンポでは、「改革開放」のさらなる拡大で世界に門戸を開くことが習近平政権の道である、と強調された。

 中国が自国に対する外国からの投資をさまざま制限しているなかで自由貿易の重要性を説くのは、西側諸国から見ると奇怪だが、参加者の議論は熱気を帯びていた。

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