中国「一人っ子政策」の後遺症「高齢者問題」の深刻度
2018年12月3日
さる11月11日は中国では「独身の日」であり、ネットショッピング(EC)の売り上げはわずか24時間で3兆円に達したと中国国内外のメディアが大々的に報じた。しかし正しくは、11月11日は「独身の日」ではなく、「光棒節」といって「独身の男性」の日である。では、なぜ独身の女性が含まれないのだろうか。
この考察にあたっては、中国で実施されている「一人っ子政策」を振り返る必要がある。
中国では40年前から、厳しい一人っ子政策が実施され、夫婦は子どもを1人しか出産できない。今となって、中国の一部の憲法学者は、一人っ子政策が人々の出産の自由の権利を侵す憲法違反の政策と指摘しているが、当時の中国では、食糧不足は人口爆発によるものであり、出生率を抑制しなければ、食糧不足はさらに深刻化していくと言われていた。
実は、1960年代半ば以降、食糧不足により、中国の出生率はすでに低下しはじめた。70年代の食糧不足と配給制の導入は人口爆発によるものではなく、毎年繰り広げられた指導部の権力闘争と間違った政策運営が原因である。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。