「地の果て」ウシュアイアから南北アメリカ大陸縦断スタート!

 

 大航海時代、西洋から東洋に向かう西回りルートを開拓したポルトガル人探検家のマゼランは、南米大陸最南端の海峡を越えて大西洋から太平洋に出た。マゼラン海峡だ。彼が足の大きな先住民を「パタゴン」と名付けたことから、この地方は「パタゴニア」と呼ばれるようになった。実際は毛皮の靴が大足に見えただけという説もあるが、ともかく「パタ」はポルトガル語で「足」の意味。

 ユーラシア大陸を後にした小林剛さん(47)と二俣明日香さん(31)は、現在はチリとアルゼンチンに跨るこの極限の地に足を降ろした。

パタゴニアの代名詞

 少し時計の針を巻き戻そう。

 2人はロカ岬からアフリカ大陸北端のモロッコに回り、二俣さんが勤めていたドイツ・デュッセルドルフの日本人学校に“凱旋”した。

「事務長の計らいで講演会を開くことになったのです。たくさんの教え子や親御さんが集まり、私たちの話に耳を傾けてくれました。子どもたちは興味津々で、親御さんの中には自分もバイクの免許を取るとおっしゃる方もいました。嬉しいひと時でしたね」(二俣さん)

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。