最高裁での就任式に臨んだマドゥロ大統領(C)EPA=時事

 

 1月10日、世界が注視する中で、ベネズエラのニコラス・マドゥロ政権が新たに2期目(任期2025年まで)に突入した。昨年5月、野党の統一候補者を排除して、前倒しで大統領選を強行し、再選。その結果を認めない国際社会に反発が広がる中、政権の国際孤立を際立たせる形での続投となった。

集まった顔ぶれ

 就任式に国家の元首が出席したのは、中南米ではボリビア(エボ・モラレス大統領)、ニカラグア(ダニエル・オルテガ大統領)、キューバ(ミゲル・ディアスカネル議長)、エルサルバドル(サルバドール・サンチェス大統領)の4カ国で、カリブではセントビンセントおよびグレナディーンとセントクリストファー・ネビスの2カ国。

 かつてのファラブンド・マルティ民族解放戦線の元司令官を大統領に担ぐエルサルバドル以外は、ベネズエラとキューバが主導してきた反米左派の「ボリバル同盟(ALBA)」の加盟国だ。

 域外からの代表は、ロシア(連邦議会副議長)、中国(農務大臣)、トルコ(副大統領)、イラン(国防大臣)、パレスチナ(外相)と、これまで反米左派の独裁化を強めるベネズエラとの関係を維持してきた国々に限られた。

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