【特別対談】細谷雄一×篠田英朗「憲法と日米安保を問い直す」(1)
2019年2月4日
細谷雄一:篠田さんと私は結構長いおつき合いで、最近は「国際政治チャンネル」という国際政治学者が集まるニコニコ生放送の番組をやっていまして、2人ともそのレギュラー陣のメンバーです。
助けに来てくれた
細谷:篠田さんは早稲田大学で、藤原保信先生という大変高名で、また多くの弟子がおられるすぐれた政治思想史の先生のゼミに入っていたんですね。その後にNGO(非政府組織)や国連PKO(平和維持活動)のボランティアで平和構築、選挙の投票所責任者の一員としてボランティアに携わり、今度はロンドン大学(LSE)で国際政治理論、国家主権の理論で博士号を取られた。こんなに一貫性がない学者はあまりいないと思うんです。
篠田さんは、もともとは非常に学術的、アカデミックに落ちついた議論をされておられたけれども、ここ3、4年ぐらい、思いのたけをかなり強く書くようになった。周囲には「篠田さん、どうしちゃったんだろう。今までは結構抑制的だったのが、相当強い言葉で違和感を書いておられる」という声がありました。そこで私が篠田さんに聞いたんです、「篠田さん、何か今までと違うじゃないですか。かなり激しく戦っていますけども、どうしたんですか」と。
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