ジョージア「宴会」に隠された「社交の極意」
2019年3月14日
ユーラシアの知られざる文化大国ジョージアが、脚光を浴びている。
2月10日にはNHKで、ジョージア・レスリングの星、ウラディメル・ヒンチェガシュヴィリ選手(通称ラド)のドキュメンタリー『父から受け継いだ戦士の魂~ジョージア レスリング~』が放送された。筆者も協力した番組だ。3月10日からは東京・天王洲のイベントスペースで「GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展」が始まり、3月中旬にはジョージアのマムカ・バフタゼ首相(ちなみに36歳!)が来日するという。
ただ、この国の奥深さというか、まだまだ伝わっていない魅力も少なくないように思う。最近もジョージアワインの会に参加したが、大の親日国であることも含めて、ほとんどの方はジョージアについてイメージが湧かないようだった。
そこで、ジョージアの神髄をお伝えしたいと思う。やはり思い浮かぶのは、何と言っても彼らの誇る「宴会」の伝統である。
宴会の責任者「タマダ」
ソ連崩壊後の同国に日本人として初めて2年間留学した筆者にとって、「スプラ」や「ケイピ」と呼ばれるこの国の宴会は、とても新鮮なものだった。研究対象としての面白さとも、ワイン自体の美味しさともまた違う独特の魅力が、筆者の参加した数々の宴会にはあった。この伝統は、日本という国を考えるうえでも様々な示唆を与えてくれると考えている。
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