年に1度行われている「東大駒場リサーチキャンパス公開」、今年は5月31日(金)と6月1日(土)の2日間行われ、普段は立ち入ることの出来ない研究室内部の見学や、世界トップクラスの研究者たちによる最新の研究成果などに触れられる貴重な機会を提供してくれます。

その目玉行事の1つとして6月1日に行われるのが、先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野 特別講演会・パネルディスカッションです。

題して「地政学復権の時代のグローバルセキュリティ」。米国を中心としたリベラルな国際秩序が揺らぐ中、ロシアや中国が台頭し、「イスラーム国」やシーア派のような宗教的な非国家主体の影響力が増大する現代の国際政治で、新たなキーワードとして「地政学」が注目を浴び、有用あるいは不可欠な認識枠組みとして浮上しています。地政学復権の時代に、いかなる形で「グローバルセキュリティ」は可能なのか、という問題に立体的に迫る試みです。

最初に、フォーサイト連載『日本人のフロンティア』をまとめた『世界地図を読み直す 協力と均衡の地政学』(新潮選書)を上梓されたばかりの北岡伸一さん(JICA理事長、東京大学名誉教授)による「国際協力とグローバルセキュリティ」というテーマでの講演があります。

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