米「シェール」増産でも気がかりな「課題」と「展望」
2019年8月5日
2019年7月初め、少なくとも2020年までは米国のシェールオイルの増産量が世界全体の石油需要増を上回るだろう、と米国投資銀行「ゴールドマン・サックス」が予測している、と『ロイター』が報じた(2019年7月8日「U.S. oil output gains to outpace global demand growth until 2020 : Goldman」)。
世界全体の石油需要は、2019年が前年比80万BD(バレル/日)増、2020年が160万BD増で、2年間で240万BD増と見込まれるのに対し、米国の原油生産はそれぞれ130万BD増、120万BD増、2年間で250万BD増と見込まれるからだ。
この指摘には異論がないものの、2020年のブレント原油60ドル/バレル、WTI(ウエスト・テキサス・インターメディエイト)原油55.50ドル、と予想している点には首を傾げてしまった。両原油の値差は、ここのところ7ドル前後だ。それが4.50ドルまで「縮まる」というのは何が根拠なのだろうか?
むしろ広がるのではないだろうか?
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