2016年もニューハンプシャー州マンチェスターでは熱弁を奮ったが大接戦で敗北した(C)AFP=時事
 

【ワシントン発】 ニューイングランド地方のニューハンプシャー州は、アイオワ州党員集会に続いて全米で最初に大統領予備選挙が実施される州として知られており、そのため、アイオワ州、ネバダ州、サウスカロライナ州とともに「序盤州(early states)」と呼ばれている。

 またニューハンプシャー州は、歴史的にも大統領候補指名獲得争いで非常に重要な役割を演じてきた州である。

 古くは、半世紀あまり遡る1968年3月に行われた同州の民主党予備選挙で、ベトナム反戦を訴えたユージン・マッカーシー上院議員(ミネソタ州選出)が現職リンドン・ジョンソン大統領に猛追する2位につけ、いわば「道徳的勝利」を収めた結果、マッカーシー氏の大善戦に触発されたロバート・ケネディ上院議員(ニューヨーク州選出)が民主党大統領候補指名獲得争いへの出馬を決断することになった。その結果、ジョンソン大統領は再選断念へと追い込まれる激震が走ることとなった。

 ちなみに、ケネディ氏が同年6月に行われたカリフォルニア州民主党予備選に勝利した直後、兄同様に暗殺されたことは歴史的悲劇としてあまりにも有名だ。

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