パラオ共和国のレメンゲサウ大統領(右)を表敬した筆者(JICA提供)
 

 昨年10月、パラオ共和国に行った。本当はパラオとマーシャル諸島の両方に行くつもりだったが、台風が来て日程の調整が難しくなり、マーシャル諸島には行けなかった。日本からの直行便はなく、グアムに行き、そこからパラオに行った(なお、2020年2月11日から「スカイマーク」が成田往復のチャーター便の運航を開始したそうだ)。

ミクロネシアが持つ地政学的重要性

 まず、これらの島の全体像を把握しておきたい。

太平洋島嶼国は、ミクロネシア、メラネシア、ポリネシアに分けられる。

 

このうち、ミクロネシアには主権国家として、東からキリバス共和国(人口12万人)、マーシャル諸島共和国(人口6万人)、ナウル共和国(人口1万人)、ミクロネシア連邦(人口11万人)、パラオ(人口2万人)の5つがある。

 それからアメリカ合衆国領として、北マリアナ諸島(人口5万人)とグアム(人口16万人)とウェーク島(人口94人)がある。生態学的には、小笠原諸島(人口3000人)もミクロネシアに含まれることがある。

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