「風邪」と思ったら今は自宅待機すべし!

執筆者:医療ガバナンス学会2020年2月20日

ようやく「ダイヤモンド・プリンセス」号からの下船も始まったが……(C)時事
 

【筆者:坂根みち子・坂根Mクリニック院長(略歴は文末に)】

 日本には、新型コロナウイルス(COVID-19)が広がりやすい素地があります。

 シンガポールでは、渡航歴に関係なく、咳、くしゃみ、鼻水などがあれば、5日仕事を休むこととなったそうです。感染がすでに拡大し、症状としては風邪と区別がつきにくいことから、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための仕組みだそうです(注1、本文末尾)。

 日本の状況も一緒です。企業や官公庁は、今の状況では、「風邪を引いたら出社停止」とすべきです。

 この数日、専門家の方々から新型コロナの臨床像が報告されていますが(注2)、初期は軽い風邪症状であることは間違いなさそうです。

 そうすると、中国・武漢で12月初旬に確認されてから日本への渡航が禁止されるまでに、日本にも新型コロナウイルスがたくさん入り込み、感染が広がっている、と考えたほうがいいでしょう。

 持病のある方や高齢者は重症化しやすく、その場合大抵7日程度で悪化していくようですが、ほとんどの人は軽症で済み、長引くので、その間周囲にウイルスをばら撒いているものと思われます。

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