コロナウイルスがもたらす経済的な災禍は計り知れないものになりそうだ (写真はイメージです)

 

 新型コロナウイルスの世界的蔓延による経済活動の急激な縮小が、連日大きく報道されている。

 実際、大小各種イベントの中止、海外からの訪日旅行客の激減による観光産業や外食産業、航空・鉄道業、小売業などの売り上げ減少に留まらず、多くの産業・業種で深刻な影響が全国的に拡大している。

 蔓延が長引けば、企業業績に大打撃を与え、雇用や給与を揺るがすことになるのは火を見るより明らかだ。

 政府は休業による所得減への補てんなどにも踏み出す姿勢を見せているが、果たしてあなたの給与はどうなるのか。

「ベアゼロ」は7年ぶり

 3月決算の大企業の場合、影響を受けているのが年度後半の2カ月ほどということで、前半が好調だったところは、そこそこの決算内容で踏みとどまる見通しだ。

 トヨタ自動車が2月6日に今期(2020年3月期)の業績見通しを修正し、それまで営業利益が前の期に比べて2.7%減の2兆4000億円としていたものを、1.3%増の2兆5000億円に上方修正した。一転増益後に新型コロナの蔓延が深刻化しており、この見通しのまま期末を迎えられるかは不確定だが、影響が出ても増益は維持される、というのが市場の見方だ。

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