「大統領選プロセス」にも大きな影を落とし始めた「新型コロナ禍」
2020年4月4日
【ワシントン発】 米国における今年最大の政治イベントは、言うまでもなく11月3日に投開票が行われる大統領選挙である。
米国大統領選挙はオリンピック夏季大会と同じ年に行われるが、新型コロナウイルスの感染が国際的に拡大し続ける中、今年7月24日から8月9日まで開催予定であった東京オリンピックも1年間の延期を余儀なくされた。
感染拡大に歯止めがかからない米国
米国内での新型コロナの感染拡大に歯止めがかからず、「ジョンズホプキンス大学」の4月2日現在の集計では、感染者は中国を追い抜き世界最多となる23万6000人に達するとともに、死者数も6000人を上回った。
現在、ワシントン郊外で4週間目の在宅勤務を強いられている筆者にとっても、米国内での感染拡大の驚異的なスピードの恐ろしさを肌で実感している。
公衆衛生上の重大な危機の高まりは米国人の生命だけではなく、米国経済にも甚大な影響を及ぼし始めている。3月28日までの1週間の失業保険申請件数は664万件に達し、前週の330万人から倍増の勢いで、わずか2週間で約1000万件に達した。
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