いち早い「戦時経済対策」すでに「戦後復興」も「仏コロナ対策」の充実度
2020年4月9日

3月31日、フランス中部のマスク工場を訪れたマクロン大統領。手にした消毒用アルコールも、「総力戦」の「武器」だ (C)AFP=時事
4月7日、安倍晋三首相は「緊急事態宣言」を発令し、同時に史上最大規模となる108兆円規模の「緊急経済対策」も発表した。
が、規模はともかく、時期については、海外からも「遅すぎる」との批判が出た。
日本と対照的に、フランスの対応は早かった。
3月12日、「新型コロナウイルス」禍が始まって初のテレビ演説で、エマニュエル・マクロン仏大統領は「総力戦」を訴えた。
さらに、外出規制を発表した3月16日のテレビ演説では、
「私たちは戦時下にある。これは保健衛生戦争です。たしかに軍隊とも他国とも戦ってはいません。しかし、敵はそこにいます。見えず、とらえどころがなく、前進しています。私たちの総力を必要とします」
と述べた。
これをうけてブリュノ・ルメール経済財務相は「経済金融戦争」であると表明した。
ここで言う「戦争」は、米中貿易戦争などといった比喩ではない。
新型コロナ禍の経済への影響について、ルメール経済財務相は、
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