コロナ禍でも「世界投資集中」インド「デジタル市場」陣取り合戦
2020年6月26日
「新型コロナウイルス感染拡大によるピンチをチャンスに変えていこう」――。
3月末に全土封鎖(ロックダウン)に踏み切って以来、ナレンドラ・モディ首相が演説で繰り返してきたフレーズだ。
昨年以来の経済減速も、今やすべて「新型コロナウイルスのせい」ということで言い訳が立つ。2020年度はマイナス成長が確実となっているが、まさにゼロからのスタート、あとはリカバーするだけだ。
国内では危険度が高い地域でロックダウンを続ける一方、工場や商店などが相次ぎ再開し、航空便や鉄道の運行も徐々に正常化している。
乗用車や二輪車のオンライン販売が軌道に乗り、成長株の電気通信部門には巨額の投資資金が集まっている。窮地に陥ったインド経済だが、新たな成長の芽は確実に育ちつつある。
巻き返しに転じる自動車産業
4月の販売台数が軒並み「ゼロ」となる、かつてない苦境に追い込まれた自動車業界だが、相次いで「オンライン販売」を開始。ユーザーが販売店に来なくても車種やオプション、ローンなどの支払方法を選択できるようにした。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。