7月9日夕、ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長の娘が、
「父が遺書のようなものを残して家を出て行方不明で、携帯電話も切れている」
と、警察に捜索願いを出したというニュースが日本のテレビでも速報で流れた。
あまりに突然の死
筆者は理解できなかった。
「なぜ、朴市長が失踪するのか?」
朴市長は前日の7月8日午前、ソウル市庁で記者会見していた。温室効果ガスを減らし、2050年までにソウルの車をすべて電気自動車と水素自動車に変え、ソウルを炭素排出ゼロの都市にするという「ソウル版グリーンニューディール」を訴えていた。
「温暖化対策で30年後に向けた話をした市長が、その次の日に失踪するのだろうか?」
と、正直、疑問を抱いた。
急いで、インターネットで韓国のテレビニュースのライブをチェックすると、失踪のニュースで大騒ぎだった。その中で記者が、失踪との関連は不明だとしながら、ソウル市の女性職員が8日、「#MeToo」(セクハラ被害)で警察に朴市長を訴えたことが分かった、と伝えた。
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