強気?の判断を投資家はどう評価するか(同社のHP)
 

 著作権の観点から該当グラフをそのまま掲示できないが、エネルギー調査会社「ライスタッド・エナジー」の調査によると、2014年末の油価暴落が引き金となって、石油開発業界における投資額は減少し続けている(「Global upstream investments set for 15-year low, falling to $383 billion in 2020」Oil and Gas Middle East, June 15, 2020)。

「OPEC(石油輸出国機構)プラス」の協調減産と、ドナルド・トランプ大統領の「イラン劇場」などにより、油価が若干持ち直した2017~2019年は安定したが、想定外の「新型コロナ」パンデミックにより世界は大不況に見舞われ、石油需要が激減し油価が暴落していることもあり、2020~2021年は再び落ち込むと見られている。

 この投資減少が数年後には供給不足を招き、油価高騰につながるリスクがあると指摘する向きもある。

 一方で、「気候変動問題」への根本的対応として「パリ協定」の掲げる目標を達成するために主要各国で積極的な政治対応をするだろうから、これまでの想定より早く石油需要がピークを迎えるのではないか、いや、2019年にすでに迎えてしまったのでは、との議論もある。彼らは、長期的には供給不足の心配ではなく、需要不足が問題なのだ、とする。

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