英国ではすでに緊急使用が開始されたが……(写真はイメージ)
 

【筆者:小宮山靖・日本製薬工業協会データ・サイエンス部会、津田重城元厚生労働省職員

 新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの安全性確保に関する「一般社団法人日本薬剤疫学会」「一般社団法人日本疫学会」「一般社団法人日本臨床疫学会」「日本ワクチン学会」の4学会による「共同声明」が公表されましたので、できるだけ多くの方々に共有したいと思います。

 感染拡大防止と経済の両立に頭を悩ませる国、地方自治体、新型コロナ感染患者に対する対応に追われる医療現場の逼迫、医療従事者の疲弊等、連日のように報道され、世界の誰もが未だ出口が見えない状況にあります。

 その暗闇に一筋の光が射している――。

 新型コロナワクチンはそのように捉えられています。

 確かに、新型コロナに対するワクチンの迅速な開発には目をみはるものがあります。5年から10年かかってもおかしくなかったワクチンの開発がわずか1年で、英国、米国さらには我が国においても、臨床現場で利用可能になるかもしれない状況にあります(編集部注:英国ではすでに緊急使用が開始されました)。

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