11月24日、指名した主要閣僚の一部を紹介したバイデン次期大統領(右端はハリス次期副大統領)(C)AFP=時事
 

 12月14日、米大統領を正式に選出する選挙人による投票が行われ、民主党のジョー・バイデン前副大統領が当選に必要な選挙人の過半数を上回る306人を獲得し、次期大統領に確定した。

 ドナルド・トランプ大統領は引き続き敗北宣言をしていないが、翌15日、共和党の指導者ミッチ・マコネル上院院内総務は、党派は違うが長らく上院議員として職責を共にしてきたバイデン氏に祝福を贈った。

 バイデン政権にとっては、選挙人投票で勝利したことで1つの山を越えたことになる。トランプ大統領は投票に不正があったとして、接戦州における共和党の選挙人に、12月14日の投票日にバイデン氏に投票しないように圧力をかけてきたからだ。

 しかしひと山越えたことで、別の問題が浮上してくる。これまで、トランプ大統領との激しい選挙で共闘し、バイデン勝利を否定してきた共和党に対して怒りを共有してきた民主党内の中道派と左派が、共通の敵を失うからだ。

 これは政権人事にも反映するだろう。

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