今回、ジョー・バイデンはなぜ勝利できたのか、2020年大統領選挙についてお話しします。バイデンが勝ったというよりもドナルド・トランプがなぜ敗北したのか、に重きを置きます。ミシガン州からの報告でございます。

ミシガンに居を構えた訳

 私は大統領選挙の取材のために、2019年12月にミシガン州ランシングに移り住みました。

 

 ミシガン州とはどこなのか。赤い線で囲ってあるのがミシガン州です。ちょうど中西部の東寄り、カナダと国境を接しています。人口約1000万人です。

 ランシングが州都ですが、一番大きな都市はデトロイト、これは自動車の町ですね。GM(ゼネラル・モーターズ)の本社があったりしますが、そこから1時間くらい離れているところに州都ランシングがあります。

 
 

 ちょうど1年前にこのアパートを借りて――今僕が座っているところがこのアパート。そしてこんな車を買って、アメリカ中をうろうろしている、というところです。

 なぜミシガン州だったのか。それは2016年の大統領選挙で、トランプがヒラリー・クリントンに最小僅差の0.2ポイント差で勝利を収めた激戦州だったからです。差は票数にして約1万票です。それが1つの理由。

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