多様性を担保すべく、はじめは複数の人で「SF思考」に取り組むとよいだろう。慣れてくると、自分個人の「武器」として活かせる。© imtmphoto / Shutterstock

世界のリーダーとSF(サイエンス・フィクション)

 ビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス、バラク・オバマ。誰もが知っている世界的なリーダーであり、優れたビジョナリーだ。だが同時に、彼らはSF(サイエンス・フィクション)作品好きである点も共通している。例えばジェフ・ベゾス氏は「Kindle」のアイディアにアメリカのSF作家ニール・スティーヴンスンの小説「ダイヤモンド・エイジ」の影響があったと話している。

 ひるがえって日本のビジネスパーソンにとって、SF作品は遠い分野ではないだろうか。宇宙戦争、超能力やタイムマシンが出てくる非現実的なイメージがあり、趣味として読むことはあってもビジネスや研究、街の未来と関連付けて考える機会は少ないのではないか。

 実は筆者もそうだった。しかし新規事業創出にたずさわる中で、「皆をワクワクさせ、熱量をあげて巻き込む未来像が描けない」ことに悩んでいたときに「SF思考」を知ったのであった。

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