クリーンエネルギーへの移行がもたらす混沌

Foresight World Watcher's 4Tips

執筆者:フォーサイト編集部2021年12月3日
地政学を一変させるクリーンエネルギーへの移行(C)OSORIOartist

 今週もお疲れ様でした。米誌「フォーリン・アフェアーズ(FA)」の「グリーンな混沌」は、エネルギーの脱炭素化が世界にもたらす混乱を予想。米欧中露など多くのプレイヤーが関わるクリーンエネルギーへの移行は新たな競争や対立を生み出すだろう、と警鐘を鳴らします。

 新たな1週間を迎える前に、フォーサイト編集部が週末に熟読したい海外メディアの記事4本、皆様もよろしければご一緒に。Hope you have a great weekend!

America Should Bet on Bangladesh【 Anu Anwar、Michael Kugelman/Foreign Policy/12月1日付】

Japan's small businesses are in trouble【Economist/雑誌版12月4日号】

 対象となる図形だけを眺め回している間は解けなかった問題の答えが、1本の線を追加で引くと見えてくる──補助線の効用は幾何学にとどまらない。

 たとえば、米国・中国・インドという3大国の間の対立と連携の力学について。米中・中印・米印という3つの2国間関係が絡み合っていて把握の難度が高いテーマであり、“補助線”が援用されることが珍しくない。多くの場合、ロシアであったりパキスタンであったり、あるいは日本であったり、オーストラリアであったりする。だが、いずれの補助線も事態をむしろ複雑にしがちだ。

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