米ドル紙幣を数える両替商=アフガニスタン、2018年6月3日撮影(C)REUTERS/Jalil Ahmad
 

[カブール・ワシントン発(ロイター)]海外で凍結されている数十億ドルのアフガニスタン中央銀行資産を信託基金に移すことについて、米国とタリバン政権の間で提案書が交わされたことが交渉関係者3人の証言により明らかになった。

 これが進展すれば、アフガニスタンの経済危機はわずかながら緩和されるかもしれないが、依然として双方の主張は隔たりが大きい。たとえばタリバンは、自分たちが指名した中央銀行幹部を米国の要求に沿って更迭することを拒んでいる。そのうちの1人は、数人のタリバン幹部同様、米国の制裁対象となっている。

 1年前に復活したタリバン政権を国際社会は承認していない。イスラム過激派グループであるタリバンの中央銀行への介入を断つことが、金融システムの信頼回復への道だと専門家は考えている。

 タリバンは信託基金という考え方そのものは拒否していない。だが匿名を条件に語った政権筋によると、タリバンは「第三者機関が基金を管理する」という米国の提案に反発している。

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