昨年八月にタイを脱出し、国外逃亡した元首相は欧州を経由して、今年四月にはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに滞在していた。ところが、タイ政府がUAEと身柄引き渡し協議を始めた直後、UAEからアフリカのリベリアに移動したという。その際、モンテネグロのパスポートを所持していたとされ、国際手配を逃れる逃亡生活の一端が伝えられた。しかし、その後は消息情報が途絶えていた。 そうした中、四月三十日になってタイ有力紙がタイ空軍関係者からの情報として「元首相の自家用専用機がカンボジアに複数回飛来した」と報道。カンボジアとの国境を監視しているタイ空軍のレーダーが捕捉したという。事実とすれば、元首相が隣国カンボジアからタイ国内に密入国し、支持者の多い北部タイに潜伏する可能性もあるとして、タイ治安当局は国境監視を強化している。

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